【ランジェリーモデル就任】藤森香衣さん
この度、NAO LINGERIEのランジェリーモデルとなってくださった藤森香衣さん。
11歳からモデルをお仕事にされている香衣さんですが、ランジェリーモデルは、ナオランジェリーで初めて務めてくださいました。
モデルを務めてくださった香衣さんと、NAO LINGERIEオーナー・デザイナーNAOから、今回モデルをしていただいた経緯や想いを伺いました。
ーProfile
藤森香衣
10才でスカウトされ、11才からモデルを始める。
企業広告、TVCMなどを中心に活動。出演したCMの本数は70本を超える。
2012年 検診により乳がん告知を受け2013年4月 右乳房全摘出手術、個人で啓発活動を始める。
2016年 NPO法人 C-ribbons 設立
現在はフリーランスでモデルとして活動する他、T-PEC株式会社のHP「子宮頸がんNAプロジェクト」にて、企画・取材・執筆を担当している。
デザイナーのNAOと香衣さんは友人同士。2人に出会いを聞きました。
~2人の出会い~
KAE:13年前、私が商品開発や、企業とのコラボをする「モデル4人組」を友人と始めた頃、起業家たちが集まるバーで、Naoさんと出会いました。
「ランジェリーブランドを作りたい」と本気で思って行動するNaoさんをみんなで応援したいと思って、そこから付き合いが始まりました。
NAO:バーで初めてお会いした時、なんて美しい方なのだろうとたじろいたのを覚えています。
美しいだけでなく、品があり、優しさがあり、強い芯があり、賢く、憧れの女性になりました。
そこから公私共にお付き合いをさせていただいています。
~私がランジェリーモデルになると決めた理由~
KAE:まず、個人的にナオランジェリーが大好きなのと、Naoさんの下着に救われたからです。
今では、ノンワイヤーのブラは珍しくなくなりましたが、私が手術を受けた当時は日本の下着にはガッツリと、胸や周りのお肉を固定するワイヤーが入っていました。
私は右胸を全摘出したため、胸の脂肪の部分は無く、胸の筋肉の下にインプラント(シリコン)を入れて形を作っています。
ワイヤー入りのブラはシリコンがずれてしまうため出来ませんし、他のパッド付の物でも皮膚が薄くなっているせいか、皮膚も傷の周りも痛くなってしまいます。
「私はもう、可愛かったり、お洒落な下着を一生つけられないんだ…」と、手術からしばらくして、持っていた“全部のお気に入りの下着”を処分しながら悲しくなったんです。
自分は、そんなに胸や女性であることに執着が無いタイプだと思っていたので、落ち込むことが意外でした。
そうした中、私の現状をNaoさんにお話したところ、ワイヤーが入っていないブラを試着させてくれて、ピッタリな物を見つけられて本当に嬉しかったです。
長くモデルをしていますが、そもそも下着のモデルをする女性は「若い子」か「外国人の方」がほとんどで、私ぐらいの年齢の女性が担当する事は、なかなかありません。笑
また、「乳がん経験者(サバイバー)」が、ランジェリーブランドのモデルをすることは他の国を見ても、ほぼ無いのではないかと思います。
私がモデルで良いのだろうか…という気持ちはありましたが、ナオランジェリーが掲げる「女性の尊厳」を感じて頂けたらと思い、やらせて頂きました。
NAO:ナオランジェリーでは、以前に一度だけ、”理想の女性像”というイベントを開催したことがありました。ナオランジェリーが理想とする、思いやりがあり、心身を整えていらっしゃる素敵な女性をゲストにお呼びし、お話を伺い、学ぶという内容でした。そのゲストに、香衣さんをお呼びしました。
その時は、モデルになっていただける日が来るとは想像もせずにおりました。実際に、モデルさんはエージェントのページを見ると本当に沢山いるのですが、下着がOKなモデルさんとなると極端に少なくなります。
特に日本人モデルさんでは顕著で、結果的に外人モデルさんが多く選ばれています。そんなこともあって、香衣さんにお願いすることは、不可能なことだと思っておりました。
しかし、時が過ぎ、友人として共に話している中で、女性への尊厳への想いが一致し、モデルに挑戦してくださることになりました。
尊厳というものは、心が傷ついた時に強く感じるという場面があると思います。幸せ絶頂な時に「尊厳が・・」というマインドにはなりにくいように感じます。
香衣さんが乳がんを経験したからこそ、ご自身の尊厳に触れ、その想いを一緒に届けてくださることに共感してくださったのだと思います。ナオランジェリー理想の女性にモデルになっていただけたこと、とても嬉しく、心から感謝しています。
~NAO LINGERIEを通じて伝えたい想い〜
KAE:私は10年の間、がんの啓発活動をする中で色々な女性と出会いました。
病気の事だけでなく、皆さんそれぞれ悩みや不安を抱えて生きていて、健康な方であっても何もない人はいません。
私はナオランジェリーを身につけることで、勇気を貰うことが何度もありました。
だから私がモデルをすることで、色々な女性にもっとNaoさんの思いが伝わると良いなと思いますし、乳がんのことも、もっと知って貰えるように願っています。
NAO:今回の撮影では、乳がんの手術跡を画像修正することなく、ありのままの写真を使用させていただきました。
”どんな選択をしても良い、あなたは存在そのものに価値がある”という尊厳の根源的なメッセージを皆様に受け取っていただきたいと思います。
そして、乳がんへの理解につながる情報を、香衣さんと皆様とで大事なことを共有し、互いの生命を守りあっていく、そんなきっかけを作りたいと思っています。